2013年6月26日水曜日

パンガン島、フルムーンパーティーへ

名物のバケツ酒を浴び、月に照らされ、そそのかされ、海辺をヘロヘロになって踊った。
午前零時に向け、どんどん賑やかになっていく。


裸足で踏む夜の砂浜は冷たくて、海水が押し寄せては足下から消える。どうしたものか、気づけばずぶ濡れで。


スイッチが入った瞬間から、ここは噂通りの楽園に変わった。
音楽は聴くより踊る方が好きなのかも知れない。


何時間経ったのだろう、おぼつかない足取りでどうにかホテルに戻り、そのままベットに沈んだ。外はすっかり明るくて、太陽の熱い視線が痛い。

120%楽しんだ代償に、翌日は1日起き上がる事が出来なかった事も、いい思い出になるだろうか。



つづく。

2013年6月23日日曜日

パンガン島での日々

旅に出る度、まだ帰りたくない、もっと居れたらいいのにと思っていた。
何がしたいわけでもない、大層な理由もない。ただ漠然と、ただ勝手に。

長い旅に出たいと話した時、ひろちゃんも同じ事を考えていたのだから、こうなることは決まっていたのだ。と、思ったり。



ミーティングと称して、数え切れない夜を明かし、私たちは飽きずに同じ話をしてはゲラゲラ笑い、お酒を飲み、まだ知らないたくさんの国にひどく酔ったもんだ。
宇宙に行きたい、そんな話もしたっけ?

出発した今は話す事も尽きて、それはそれで、誰とも代われない相棒なのだ。



150バーツでレンタルしたバイクにまたがり、島中を無茶苦茶に走った。二人乗りなんて、何年ぶりだろうか。
無防備に焼けた肌が少し痛むけど、もう気にしない。
手のひらを太陽に、サングラスもしまってしまおう。

行動範囲はぐっと広がり、昨日見た同じ景色は別の地の様。
夜風はまた格別に美味しく、気が大きくなっているのが手に取ってわかる。


翌朝バイクを返しに行った所、キズがあるとお金を取られた事は社会勉強と諦めた。


いずれにしても、今夜はフルムーンパーティー!お酒を浴びよう。




つづく。

2013年6月21日金曜日

カオサンロード、パンガン島へ

タイに戻り、カオサンロード近くに3日間、宿を取った。
カンボジアの1泊2ドルのゲストハウスとは違い、少々味気ないがシャワーはちゃんと出る。

顔を会わせる度にビール?と聞いてくる陽気なスタッフは居ないけれど、フロントの男性の笑顔に落ち着く。


町の人に道を聞けば、言葉が通じなくても身振り手振り教えてくれる。
わからなければ、通りがかりの人に声をかけてくれ、
気づけば3人4人と人が集まり、
さっきまで客引きしていたトゥクトゥクのお兄ちゃんまで混ざってる。


乗り間違えたバスの運賃は要らないよと、正しいバス停に降ろしてくれ、
目的地に着いたら声をかけるよと、笑ってくれる。
微笑みの国タイ、その通りだと思う事は多い。


日が沈み、カオサンロードに集まり出す風変わりな人々、はしゃぐ欧米人たちを眺め、
2年前この場所で、私たちも散々飲み明かした事を思い出した。
また今日の日の事を思い出す日が来るのかな。





宿を後にし、バスとフェリーを乗り継いで、約10時間。タイの南、念願のパンガン島へ着いた。


今年最高の満月だと、教えてもらった。フルムーンパーティーは明後日。



つづく。

2013年6月20日木曜日

バンコク、カンボジアでの日々

気づけば、日本を出てから10日程過ぎていた。


40リットルのバックパックに少しだけ空きを残して、タイに降りた。


片付けもそこそこに。
準備もほどほどに。

着いて早々、予定していたカンボジアへアンコールワットを見に行き、ベンメリアまで足を伸ばした。


ベンメリアへ向かう道は町を抜け、村を抜け、森を抜け、
そして、またいくつかの村を通り過ぎる。
道端ではパンツ一枚の子供たちが輪ゴムを指に引っ掛けて、木の実を狙ってる。
見上げる空にぶら下がるあの実は美味しいのかな。
太陽の下、どんな大人になって行くのかな。

生きとし生ける物、みんなに幸せが訪れます様、
そんな事をまじまじ改めて思っていた。私は幸せです。
けど、またきっとすぐに忘れてしまうから、思い出しては繰り返し、忘れては進む。


始まったばかりの旅の緊張が少しずつ解けていく。 

              
                                             
つづく。