2013年9月8日日曜日

コルカタでの日々

進行方向へゆっくりと進み出す。

ホームにしゃがむ人々を追い越し、隣の線路が顔を出す頃、少しずつ速度が上がり始めた。バラナシへ向かう。

2Aの寝台列車は快適そのものだった。
車内を回って来たチャイ屋さんとご飯屋さんを捕まえて、夕飯にする。


チケットの確認に来た駅員さんにタバコは吸えないか聞くと、こっそりトイレで吸えばいいと教えてくれた。
こうゆう所好きだなぁと、早速トイレへ入った。


某ガイドブックにもばっちりと書いてある、日本語を話せるインド人はみんな悪い奴ってさ。
騙されてから、犯罪に巻き込まれてからでは遅いから、頭にはしっかり叩き込んであるつもりだ。けれど、そうでもないらしいぞ!と言うのが、私の感じた印象。

そんな事のすべても頭の良いインド人たちは知ってる様子だったけど。


闘病中にヒロちゃんがナンパされまくったインド人たちはいい奴ばかりの様で、私はヒロちゃんの連れの体調の悪い友だちと言う事で、
元気になった?とか、今はタバコは吸わない方がいいとか、こないだは薬をあげられなくてごめんとか、とりあえず酒飲んじゃうかとか、
そんな風に声をかけられた。

何が悪くて、何が良いのか判断するのは結局自分だから、気の向くままに話し、嘘つかれたり、嘘で返したり、笑ったり、怒ったり、表情豊かなインド人と話す事が楽しくなって来た。

そう言えば、ハウラー駅へ向かう時、たまたま近くに居たインド人2人とタクシーを乗り合いする事になった。
駅に着くと折半するはずだったタクシー代を君たちはゲストだからとさらっと払ってくれ、私たちのチケットを見てプラットホームを案内してくれた。
広い構内、心配していた初列車だったので、心強くとても助かった。こんな優しい出来事を最後にコルカタから見送られた。

思う様に動けず、何だかモヤモヤしていたインドのスタートだったけど、車窓からぼんやり田園風景を眺めていると、次の町への嬉しい緊張感に自然と気持ちが高まってきた。




つづく。

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