静かな夜、プールに浮かんだ。
聞いた事のない妖しい虫や鳥の音と、久しぶりに見た星空。誰も居ない。
そして、市内から更に走る事30分、バーンロムサイを訪れた。ここはHIVに感染した孤児の生活施設になっていて、
今回、隣接するHoshihana Village(映画「プール」の舞台になった)に泊まれる事になったのだ。
宿泊する事が施設の支援に繋がるそうで、気持ち良く宿を使わせてもらった。
敷地内は緑に溢れていて、時々猫が顔を出す。広々とした庭を奥へ進むと、大きなあのプールが私を呼んでいた。
昼はハンドン市場へ夕飯の買い出しに行き、それ以外は宿から出る事もなく、プールサイドで過ごした。
本を読み、ビールを飲み、たまに泳ぎ、浮かぶ。
何にもない。
何にもないがここにある。
これから先の旅の事を考え、今までの旅の事を思い返した。ヒントはいくつか見つかった気がする。
シンプルに、よりシンプルに行こう。
2日間と短い滞在ではあったけど、とても大切な時間を過ごさせてもらった。
また必ず訪れよう。今度は家族を連れて来よう。友だちも呼ぼう。料理もしよう。
お気に入りの場所がまた1つ増え、名残惜しい気持ちでチェンマイへ戻る。
つづく。
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