2013年8月13日火曜日

ポカラでの日々(前編)

6時半起床。久しぶりの早起き。

20代最後の誕生日、何か特別な事でもしようかと考えた結果、結局山へ行く事にした。
そう言えば、去年の誕生日も山で過ごした。

誕生日小旅行として一泊二日のトレッキングへ、いざヒマラヤ山脈を眺めに行く。この雨期の時期にって所がまた悔しいが。


すいすいと進む、ガイドのビサールに着いて行くのは容易ではない。
ジーンズに革靴、20歳の彼にとってはちょっとした遊び場であり、毎日町へと行き来する通勤路みたいなものなのだろう。

負けじとハイペースに2時間半程粘り歩くと、今日の目的地へと着いた。ビサールの家であり、ホームステイ先。


早速ママにダルバートをご馳走になり、一休み。雨水を沸かしお茶を淹れてくれる。ずいぶんと遠くに来た気がした。

それからビューポイントへと向かう。




明日はここで朝日を見ようと言っていたその場所までは、容赦無く険しい道無き道が続いた。

着いた先は小さなお寺。

幾重にも重なった分厚い雲の先にヒマラヤ山脈は見えるらしい。
雲に覆われたその先は今見えないが、もしここに8848mのエベレストが現れるとするなら、それは信じられない大きさなんだと、すぐにわかる。

ただただ明日の晴天を祈るのみ。

夕飯のダルバートはゴーヤ入り。
お父さんが出してくれた地酒のロキシをロックで飲み干し、7時半にはネパールお決まりの停電になり、9時には大人しく就寝。


翌朝、早朝に歩き出す。
広がる緑のグラデーション。見事な棚田。
四方の斜面には集落がいくつかあり、ニワトリと赤ちゃんの鳴き声がこだまする。


一晩続いた雨こそ止んだものの霧で視界は悪く、半ば諦めかけていた時、目の前に光がさした。



雲の切れ間にヒマラヤ山脈のマチャプチャレの穂先が見える。
気高く重々しいその山は恐ろしい程高く、遠く、そして手が届きそうな程近くにも感じた。


これがヒマラヤかぁ、何十分と眺め、見惚れていただろう。
エベレストは見れなかったけど、大満足のトレッキングとなった。


去年から始めた登山に思いの外ハマってしまった、私。
きっかけは彼の勧めで、今頃その彼も4日間の縦走に挑戦している。
毎年一緒に過ごした誕生日も今年は別々。でも、お互い山にいるのだから、笑ってしまう。帰ったら、話が尽きないだろうな。

次は乾期のベストシーズンに彼と一緒に来たい思う。夢のエベレスト。





つづく。

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